光則寺格天井展関連について
<光則寺格天井について>
鎌倉長谷の谷光則寺ご住職より刀華会へ本堂格天井の天井絵を鎌倉彫にて作成の依頼がありました。鎌倉の伝統工芸である鎌倉彫で荘厳(しょうごん:仏像や仏堂を美しく厳かに飾ること)したいというご希望です。刀華会としてお受けすることになり、天井絵パネル136枚につき、木地の調達、デザインを行い、彫りを会員で分担して仕上げました。塗は非常に良い品質の日本産漆を使用しており、素晴らしいものに仕上がったと思います。本堂に収められますとなかなか拝見する機会がなくなるとのことですので、展示会のような形で展示できないかということになり、次のような予定で拝見する機会を作っていただけることになりました。
(下の記事に光則寺についてなども触れておりますので、ご参照ください)
<2016年展示会について>
光則寺本堂格天井の一般公開
平成27年7月に光則寺本堂天井に納めたのち、公開されましたが、再度
次の期間のみ本堂格天井が公開されました。
期間:平成28年3月27日(日)〜4月7日(木) 12時〜16時
会場:光則寺本堂

2016年4月、光則寺の桜はほぼ満開でした。

本堂前の海棠も、咲いていました。

本堂格天井公開の様子です。

海棠にヤマガラが数匹来て、ついばんでいました。

<2015年展示会の内容>

(1)光則寺本堂に展示 (終了しました)
光則寺様のご厚意にて本堂に136枚を並べて展示されました。
期間:平成27年3月27日(金)〜4月7日(火) 12時〜16時
会場:光則寺本堂 (出入口は本堂正面)
注意点:脱帽しお入りください。仏具、作品には手を触れないで下さい。
飲食、写真撮影など禁止です。
この期間だけ一般人の見学も可能です。

展示の様子です。上の天井に張られることになります。

名木の海棠が早く咲きました。この本堂の中が上の写真です。期間中6千人超が
訪れました。

(2)ギャラリー展 (終了しました)
作成したパネルの一部を鎌倉彫会館ギャラリーに展示されました。
期間:平成27年4月17日(金)〜4月28日(火) 9時30分〜17時
会場:鎌倉彫会館




「散華(さんげ)」
法要で花を撒き諸仏に供養することを散華といいます。
現在では蓮の花弁型の紙で代用することが多いです。
(3)光則寺本堂格天井に設置後の一般公開 (終了しました)
平成27年7月に光則寺本堂天井に納めたのち、次の期間のみ本堂格天井の
拝観ができました。
期間:平成27年11月2日(月)〜11月12日(木) 12時〜16時
会場:光則寺本堂
7月に格天井は完成しましたが、一般公開はされていませんので、ご注意ください。

2015年11月公開の様子

公開中の本堂入口

拝観の様子

鎌倉彫の香合なども拝見できます。
<光則寺について>
光則寺は鎌倉長谷にある日蓮宗の寺院です。鎌倉幕府第五代執権北条時頼の時、日蓮上人が佐渡に配流されました。その時、高弟の日朗も捕えられ、時頼の重臣である宿屋光則(やどやみつのり)邸内の土牢に監禁されました。光則は、日蓮が弟子の身のうえを案ずる心に感動し帰依したと伝えられています。日蓮が赦免となった後、自邸を寺とし日朗を開山として迎え創建しました。現在のご住職は第三十三世です。土牢は現在も拝観できます。
光則寺は花の寺としても有名で、樹齢200年と言われる海棠(鎌倉三大海棠、神奈川の名木百選)や、椿、梅、桜、藤、などなど40種以上の草木を見ることができます。また、孔雀も飼われています。

海棠 椿 梅

辛夷 桜 牡丹

山芍薬 石楠花 藤

山紫陽花 蓮 散華

孔雀 クースケ
<図案について>
天井パネルは、本堂の天井335枚の内、内陣上部の136枚を鎌倉彫で作成しました。
図案については、宿屋(やどや)家の紋、光則寺に咲く花、孔雀をもとに作成されました。その一部を掲載します。

紋 藤 孔雀 孔雀

海棠 桜 孔雀 孔雀

梅 牡丹 石楠花 椿

山紫陽花 散華 辛夷 蓮

山芍薬
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